いっしょに学ぶ予備校仲間は貴重な財産です。
ある受験生の1年間の記録です。
楽しかったこと、苦しかったこと、あっという間の1年間。予備校の年間スケジュールはこんなものです。
日本画夜間部へ。
学業と両立させなければいけないことに加えて、「今のままで受験に間に合うのか?」という不安があったが、先生との面談やサポートのおかげで、日々の課題を大切に前向きな姿勢で参加できた。
夏期講習に参加。浪人生がどのような時間配分で制作しているか、またどのような描き方でモチーフを捉えているかなどを実際に目で見て参考にすることで、参考作品を見ているだけでは分からない部分を学ぶことができた。それまで時間以内に描ききれなかった課題が、いつの間にか間に合うようになっていった。先輩方と同じ空間で絵を描くことで、受験への意識がガラリと変わった。
校内コンクールでは力を出し切ってもあまり芳しくない結果。夜間部では参考作品と同じ構図・位置で描いてみたり、筆跡を真似てみたり、とにかく他者から学び吸収することを意識した。夜間部は、ほぼマンツーマンで講師から指導をして頂き、夏の間に学んだことを自分のペースで整理できた。
昼間部にも参加できるようになり、絵のことに集中して取り組むことができた。そのおかげで最後にグッと実力が伸びた。着彩の方に不安はあったが、自信をもって試験に臨むことができ、一次試験は通ることができた。
「美術の大学で勉強したい。」
そのためには少しでも美術に触れる機会を増やそうと、高校1年生の秋から彩光舎に通い始めました。彩光舎の基礎科は、夜間部油絵科・日本画科と同じアトリエで制作を行うので、作品を観ることや実際に描いている様子が参考になりました。そして私は自然物の持つ美しさについて興味があったことやモチーフをよく観て、その雰囲気を損なわずに画面に表す点が日本画科の魅力であり自身に合っていると考え、日本画科へ進みました。
受験生になって私は作品を制作する上で、最後まで手を抜かずに描き切ること、限られた時間の中で最初から最後までしっかり描くことを大切にしました。また制作中に自分の絵を「よく離れてみる」ことを意識しました。簡単なようで実は習慣にしないとなかなか身につかないものです。途中経過が良くても悪くてもどのような状況なのかを確認しないと、その作業をどう進めるか予定が立てられません。良い絵を描くには離れて見て確認する事が必要不可欠だと思います。また、受験直前の講評時に「Nさんの絵は最初は良くないけど、手を入れるごとに似てくるし良くなるね」と講師から指摘され、それまで悩んでいたことが解決したような気がしてすごく前向きになりました。自分の短所も見方を変えれば長所だと気付かされた、この講評が制作の転機になりました。
N.Hさんの1年間の心の動きから、これから始まるあなたの1年間をイメージしてください。
- ■開講式
- ■第1回学内模試
- ■無料公開授業①
受験直前まで出来ていたことがやれなくなってしまった。前年に残しておいた制作メモやノートを見返したり復習を行った。
- ■スポーツ大会
- ■校外授業
- ■学科特待選抜
夜間の自由制作を行い、絵を描く時間を増やして元の調子に戻せるのか苦心する。
- ■公開コンクール
- ■無料公開授業②
- ■第2回学内模試
- ■三者面談
日本画の画材に触れる大作週間があり、気分転換になった。今までと同じやり方を繰り返していても意味がないことに気づく。
- ■1日体験講習①
- ■夏期講習
前期も終わりに近づき、夏期講習が近づいてきて焦りが出てくる。時間配分や手順を変えて打開しようと試みた。
- ■後期浪人特待生選抜
- ■校外授業
あまり伸びない期間が続いたが、夏期講習の終わり頃には良い石膏デッサンが少しずつ描けるようになってきた。
- ■基礎科無料公開授業③
- ■第3回学内模試
講師、事務の許可をもらい夜間部の課題も行った。いろいろと試しながら制作することができた。
- ■三者面談
- ■日本画科素描コンクール
上手くいくときといかないときの差が激しい。実技試験まで半年もないということもあり、1枚1枚無駄にしないよう心掛ける。
- ■公開実力判定コンクール
- ■基礎科WORK SHOP
- ■第4回学内模試
自分の悪い点が目立つようになり、停滞する時期が続いた。
- ■冬期講習
- ■1日体験講習②
最終的にどのような絵にしたいのか、という明確な完成イメージがないことを実感した。完成のイメージがなければ途中の進みも悪くなる一方なのでもどかしい。
- ■入試直前講習[3学期]
石膏デッサンの方は安定してきた。静物着彩の方は波があるが、手順や時間配分をどうするかは固まってきた。
- ■基礎科無料公開授業
心配だった静物着彩が少しずつ良くなってきた。合格ラインにはまだまだ乗らないが、少なくとも成長しているのが嬉く、前向きに頑張れた。
- ■合格祝賀会
- ■新学期準備講座
- ■浪人生特待選抜
- ■春期講習
今まで焦ったときに失敗すると自覚していたので、とにかく心を平坦にすることに努める。試験本番は冷静な気持ちで臨めた。